米国内に住む約1億700万人が今後30年で、体感温度が52度を超える「極めて危険」な暑さにさらされるようになるとの研究結果が報告された。
気候研究NPO「ファースト・ストリート財団」のチームが15日に発表した研究結果によると、米国ではこの夏、約800万人が極めて危険な暑さに見舞われる。
この人数が、2053年には約13倍に膨れ上がる見通し。「全米各地で極端な暑さが絶対的にも相対的にも広がっていることが分かる」と、研究チームは指摘する。
中でも気温上昇が特に目立つ地域があり、地図上でみるとテキサス州から五大湖にかけて極端な暑さの帯が形成される。中西部と南東部、東海岸の各州は、危険な暑さにさらされるリスクが最も大きい。
同チームは極端な暑さのモデルを使い、今年1年間で気温が高くなる日のトップ7を割り出した。その7番目の体感温度を超える日数が、53年には全米平均で18日ほど、特に南部では30日前後まで増えるという。つまりかつては年に1週間分ですんでいた最も暑い日々が、50年代には丸々1カ月分になるということだ。
特に急増するとみられるのは、南部フロリダ州のマイアミデード郡。23年の時点で最も暑い7日間(体感温度39.4度)のラインを超える日が、53年には34日に増える。
全米各地で少なくとも年に1回、体感温度が52度に達する郡の数は、23年の50カ所から53年の1023カ所に急増する見通しだ。
また、3日以上連続で気温が平年を大きく上回る「熱波」に襲われる確率も全米、特に西海岸で増大するとみられる。
結果的に米国のほぼ全域で、暑さに関連する危険が高まることが予想されるという。
https://www.cnn.co.jp/fringe/35191995.html