6月を中心とした雨の多い季節に、色とりどりの花を咲かせる紫陽花(あじさい)。気分の沈みがちな梅雨が、紫陽花によって華やかになるといっても過言ではありません。
ところで私たちが“花”として鑑賞している部分は、正確には花ではないことをご存知でしょうか。紫陽花の本当の姿を、公益財団法人日本花の会の和田博幸さん(特任研究員)に教えていただきました。
紫陽花ってどんな花?
紫陽花とは、どんな植物なのでしょうか?
「学名(属名)をHydrangea(ハイドランジア)といい、アジサイ科の低木で、樹高は30cmから2m、開花期は5~7月です。
原産地は東アジアや北アメリカで、この東アジアには日本が含まれています。もともと日本に自生していたガクアジサイ(額紫陽花)が母種となり、西洋にわたって品種改良されたものが世界の紫陽花の主流になったという説もあります。
紫陽花の名前は、真の藍色の花が集まるという意味で、「集(あず)+真(さ)+藍(あい)」が変化したものと言われています。
名前に示された通り、美しい色が集まって咲く紫陽花ですが、どこが花なのかおわかりでしょうか? 実は多くの人が花だと思っている部分は、花ではないのです」(和田さん)
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