新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、学校が遠隔授業への切り替えを余儀なくされた際、米首都ワシントン近郊の理科教師、レベッカ・ブッシュウェー(Rebecca Bushway)氏は生徒たちに難しい課題を与えた──水道水から有害金属の鉛を取り除く、蛇口取り付け型の安価なフィルターの設計と開発だ。
生徒たちのチームは、3D印刷技術と高校レベルの化学の知識を駆使して課題に取り組み、このほど実用試作品を作り上げた。縦7.5センチの生分解性プラスチック製フィルターケースだ。ゆくゆくは、この鉛フィルターを1個1ドル(約130円)で販売したいと考えている。
メリーランド州郊外にあるバリー中・高等学校(Barrie Middle and Upper School)でAFPの取材に応じたブッシュウェー氏は、「『ここには3Dプリンターが複数ある。(それを使って)こんな物を作ってみたらどうだろう?』と、ふと思った」と説明する。
米国では、最大1000万世帯の水道水の供給にいまだ鉛管が使われている。小児期の鉛への暴露は特に有害な影響が懸念される。
続き
https://www.afpbb.com/articles/-/3406345