2021年8月に発生した米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの部品落下事故について、在沖米海兵隊の調査で事故原因として不適切な整備や部品の設計上の問題が指摘されていたことが16日までに分かった。琉球新報が米国の情報公開制度で在沖米海兵隊から入手した事故報告書に記載があった。
事故は昨年8月12日、中部訓練場(米軍キャンプ・ハンセン、シュワブ)を飛び立ち普天間飛行場に戻ったオスプレイの点検時に、操縦席の屋根部分に付いていた機体パネルと、機体右側のプロペラエンジンカバーに付いていた「ブレードフェアリング」と呼ばれる覆いの一部がなくなっていることが判明した。いずれも飛行中に落下したと見られる。
本紙が入手した報告書によると、機体パネルは本来より少ないボルトで機体に取り付けられていた可能性を指摘する記述があり、整備が適切ではなかった可能性がある。
ブレードフェアリングについては「(同系統機種を含む)V22界隈(かいわい)ではありふれた落下物で、(落下は)整備が要因ではないと考えられる」とし、同系統機種全体で部品落下が起きうることを示唆する記述もある。
これまでの米軍の説明では、パネルの大きさは長さ約109センチ、幅68センチ、厚さ1.9センチ、重さは約1.8キログラム。ブレードフェアリングは長さと幅ともに43センチ、厚さ0.3センチの大きさ。
発生当初、在沖米海兵隊は「構造的でないとみられる事故機固有の問題」として同型機の飛行停止をせず、訓練を強行した。現在も、米側から県や沖縄防衛局に詳細な事故原因の説明はない。
続き
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1503372.html