羽田空港(東京都大田区)の着陸機が都心上空を飛ぶ新ルートの運用中止を訴えるパレードが17日、品川区の大井町駅周辺であった。同駅近くで航空機は上空330メートルを飛び、騒音が深刻だとして「羽田新ルート中止」「環境を破壊する騒音 落下」と書かれたプラカードを持った約100人が駅前などを歩いた。
「羽田増便による低空飛行ルートに反対する品川区民の会」が呼び掛けた。新ルートは同空港の発着回数を増やすため2020年3月29日に運用が始まった。南風時の午後3~7時、新宿、渋谷、品川区などの上空を着陸機が飛ぶ。
この日は北風のため新ルートを飛行する航空機はなかったが、パレードに参加した同区北品川の鈴木幸子さん(81)は「新ルートの日は窓を閉めてもうるさくて仕方がない。とにかく中止して」と訴えた。同区上大崎の会社員有田夏洋さん(31)は「コロナのため自宅で仕事している。オンライン会議中に飛行機が飛ぶと、騒音と一緒に自分の声もノイズと判定され、相手に聞こえなくなってしまう。思うように仕事できずストレス」と話した。
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