愛犬を連れて国内外の川を旅しながら、多くのノンフィクション作品を刊行したカヌーイストで作家の野田知佑（のだともすけ）さんが二十七日、低血糖性脳症のため死去した。八十四歳。熊本県出身。葬儀は親族で行った。
早稲田大卒業後、雑誌記者などを経て作家に。北米のユーコン川をはじめ世界各地の川をカヌーで旅し、その経験を軽妙につづったエッセーで人気を博した。旅に同行した愛犬「ガク」もファンに親しまれたほか、エッセイストの椎名誠さんとの交流でも知られた。
徳島県の吉野川可動堰（ぜき）建設反対運動など、内外で環境保全運動に尽力。徳島に暮らし、吉野川で子どもたちを対象にした川遊び講座を続けた。「日本の川を旅する」で日本ノンフィクション賞新人賞を受賞。主な著書に「北極海へ」「ゆらゆらとユーコン」「川からの眺め」など。テレビの紀行番組にも多く出演した。アウトドア情報誌「ＢＥ−ＰＡＬ」で紀行エッセーを連載中だった。
https://www.tokyo-np.co.jp/article/168876
野田知佑
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%87%8E%E7%94%B0%E7%9F%A5%E4%BD%91