トランプ米大統領は8日、米国がイランや欧州諸国などと2015年に結んだ核合意からの離脱を表明した。解除していたイランへの制裁を再開する。イランは強く反発しており、核開発を再開する恐れもある。核拡散防止条約(NPT)を柱とする国際的な核不拡散体制が揺らぎかねず、中東情勢の緊張も高まりそうだ。
トランプ氏はホワイトハウスで声明を発表し、核合意を「ひどい、一方的な取引」と非難した。
トランプ氏は16年の大統領選中から、オバマ前政権が結んだイラン核合意を繰り返し批判。合意の「深刻な欠陥」として(1)一定期間後に核開発制限の一部が終了する(2)ミサイル開発の制限が含まれていない(3)査察態勢が不十分-などの点を挙げ、合意が見直されなければ離脱すると警告していた。
https://www.sankei.com/world/news/180509/wor1805090007-n1.html