体の筋肉が徐々に動かなくなる難病になりながら、宇宙の起源やブラックホールなどの研究を続けたイギリスのスティーブン・ホーキング博士が14日亡くなりました。76歳でした。
スティーブン・ホーキング博士は1942年にイギリスで生まれ、オックスフォード大学やケンブリッジ大学で数学や宇宙物理学を学びました。
ホーキング博士は21歳のときにALS=筋萎縮性側索硬化症と診断され、全身の筋肉が徐々に動かなくなる中、20代後半からケンブリッジ大学で教べんをとり、ブラックホールに関する理論など数々の論文を発表し、若くして教授にもなりました。
その後、1985年に気管を切開する手術を受けて以降は会話ができなくなりましたが、コンピューターを介して意思を伝えるなどして研究を続けてきました。
ホーキング博士は、理解するのが極めて難しい宇宙物理学の理論や最新の研究についてわかりやすく説明する著作でも知られ、1988年に出版された「ホーキング、宇宙を語る」は日本を始め世界各国でベストセラーとなりました。
さらに、2012年のロンドンパラリンピックでスピーチして障害者の可能性を訴えるなど、社会活動に精力的なことでも知られていました。また2014年にはホーキング博士と家族の半生を描いた映画「博士と彼女のセオリー」が公開され、大きな話題を呼びました。
ホーキング博士は宇宙や生命の起源について研究を続け、世界をリードする知性の一人として生涯にわたって注目されてきました。
所属するケンブリッジ大学などによりますと、ホーキング博士は14日、イギリス東部ケンブリッジの自宅で亡くなったということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180314/k10011364661000.html