青森県の陸奥湾に面した海岸の広い範囲に、ここ数日、大量のイワシが打ち上げられているのが確認され、専門家は「海水温の急激な低下が原因となった可能性がある」と指摘しています。
イワシが打ち上げられているのが確認されたのは、陸奥湾に面する、青森県のむつ市や横浜町、それに野辺地町の海岸のおよそ40キロの範囲です。
各地の漁協によりますと、3日前の先月30日から1日にかけて、ところによって、大量のイワシが砂浜に打ち上げられたり岩場に浮かんだりしているのが見つかったということです。
このうち、横浜町の砂浜海岸海水浴場では、2日も波打ち際から砂浜にかけて一帯にイワシが散らばっていて、野鳥が並んでついばむ様子が見られました。
漁協の担当者は、「クジラなどに追われたとみられる小魚が局所的に打ち上げられることはあるが、ここまで広い範囲に及ぶのは珍しい」と話しています。
この現象について、水産資源や環境について研究する「水産研究・教育機構」東北区水産研究所の木所英昭グループ長は、「断定はできないが、この時期、本来はもう少し南の暖かい海域にいるイワシが何らかの理由で陸奥湾に迷い込み、このところの寒さで海水温が急激に低下して大量に死んだ可能性がある」と指摘しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180202/k10011313361000.html