大相撲の行司で現役最高位を務める式守伊之助が先月、巡業先で若手行司にキスをするなどのセクハラ行為をしていたことがわかりました。日本相撲協会は元横綱・日馬富士の傷害事件を受けてコンプライアンスの強化に取り組んでいた中での事態を重く見て、懲戒処分を検討することになりました。
日本相撲協会によりますと式守伊之助は先月16日、冬の巡業を行っていた沖縄県内のホテルで夜の食事中に酒に酔い、部屋まで送った10代の若手行司の男性に対して数回キスをしたほか、手で胸に触れるセクハラ行為をしていたということです。
この行為を知ったほかの行司から5日夕方、相撲協会に報告があり、協会の危機管理委員会では関係者から事情を聞きました。協会の調査に対して式守伊之助は「泥酔していたので覚えていない」などと述べているということですが、若手行司は一連の行為にショックを受けていて謝罪を求めたため、若手行司に謝罪したということです。若手行司は処罰を求める意向はなく、警察に被害届を出す考えもないということです。
日本相撲協会は日馬富士の傷害事件を受けて冬巡業初日の先月3日に、責任者を務めた春日野親方が力士たちに自覚ある行動を求めるなどコンプライアンスの強化に取り組んでいたところでした。
こうしたさなかに起きた今回の行為について相撲協会では許されることではないとして、近く、臨時理事会を開いて懲戒処分を検討する方針です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180105/k10011280481000.html