【ワシントン会川晴之】イランの革命防衛隊は18日、シリアの過激派組織「イスラム国」(IS)に対して行ったミサイル攻撃について、首都テヘランでの同時テロ事件を実行したとするISへの報復措置という声明を発表した。イランは1980~88年のイラン・イラク戦争中、イラクにミサイル攻撃を実施した例があるが、それ以後では国外への攻撃は初めて。
革命防衛隊は今回、イラン領内の複数の地点からシリア北東部に地対地ミサイル数発を撃ち込んだ。声明で「多数のテロリストを殺害し、武器などを破壊した」とし、今後、イランに対する攻撃を続けた場合は「地獄に落とす」と警告。イランのミサイル開発の加速を強く警戒する中東諸国や米国で懸念が高まることも予想される。
7日にテヘランで起きたテロでは、国会議事堂と郊外の聖地ホメイニ廟(びょう)がほぼ同時に襲撃され、少なくとも17人が死亡。イラン国内でISによるテロ事件は初めてで、国内では動揺が広がった。
イランはシリア内戦でアサド政権を強く支持。革命防衛隊の精鋭部隊を派遣するとともに、レバノン、イラク、アフガニスタン、パキスタンで募集したシーア派民兵をシリアに投入し、ロシア空軍機の支援を受けながら、反政府派の掃討のための地上作戦を指導している。
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