リコールの拡大で経営が悪化している大手エアバッグメーカーの「タカタ」は、今月中にも東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請する方向で最終的な調整に入ったことが明らかになりました。
タカタは、アメリカでエアバッグの不具合が原因と見られる死亡事故が相次いだことをきっかけに世界各地でリコールが拡大し、ことし3月期の決算では795億円の最終赤字に陥っています。自動車メーカーが肩代わりしているリコールの費用を含めた負債は1兆円を超えると見られ、タカタは関係する企業に支援を求めてきましたが、会社の再建の在り方をめぐって協議が難航していました。
その結果、関係者によりますと、自力での経営再建が困難になったとしてタカタは今月中にも東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請する方向で最終的な調整に入りました。
タカタは事業を継続しながら経営のたて直しを目指す方針で、スポンサー企業としてアメリカの大手部品メーカー、「KSS=キー・セイフティー・システムズ」から2000億円規模の出資を受ける方向でも調整を進めています。ただ関係者の協議が一部残っているため、申請の時期が来月以降にずれこむ可能性もあるということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170616/k10011019931000.html