ヤドカリになりすますイカがいることがわかった。
5月に琉球大学の研究グループが学術誌「ジャーナル・オブ・エソロジー」で発表した動画では、トラフコウイカが体の色を変え、腕をひらひらと動かすような仕草をしながら、ヤドカリのフリをしている。獲物に警戒されずに接近するためか、捕食者から身を守るためではないかと、今回の研究の中心となった岡本光平氏は考えている。(参考記事:「視覚情報に反応、コウイカの擬態能力」)
ヤドカリは主に微細な有機物などを食べるため、トラフコウイカの獲物となる小型の魚や軟体動物を襲ったりしない。したがって、ヤドカリに擬態すれば、トラフコウイカは警戒されずに獲物に近づくことができるはずと岡本氏は話す。また、擬態によって硬い殻を持っているようにも見せかけられるので、腹を空かせた海の捕食動物から身を守ることにもつながるだろう。(参考記事:「【動画】「ニセのクモ」で鳥をだまして食べるヘビ」)
http://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/17/061400222/