【台北=田中靖人】国立科学博物館(東京)は12日、3万年前の日本人の渡来ルートの調査の一環で、台湾南東部で竹製のいかだによる試験航海を行ったが、潮に流され目的地に到達できなかったと発表した。
テスト航海は台湾南東部・台東県から、沖合約30キロの緑島を目指した。11日午前4時、日台のこぎ手5人を乗せて出航したが、黒潮に流され漂流状態となり、緑島の沖合約10キロで日没を迎え断念したという。
昨年7月には草船で沖縄県与那国島から西表島を目指したが、人力での航海を途中で断念。今回は安定性などを考慮し、台湾の先住民アミ族の竹製のいかだを参考にした。
チームは最終的には台湾から与那国島までの長距離航海を2019年に実現することを目指している。
http://www.sankei.com/world/news/170612/wor1706120036-n1.html