北朝鮮は29日朝、弾道ミサイル少なくとも1発を同国東岸から発射した。ミサイルは約450キロ飛び、日本の排他的経済水域(EEZ)内の日本海に落下したとみられる。北朝鮮のミサイル発射は3週連続。今回は、先進7カ国(G7)首脳会議(サミット)で北朝鮮問題を議論した矢先だった。
日韓両政府によると、弾道ミサイルは午前5時40分ごろ、北朝鮮東岸の元山付近から発射された。日米韓とも、短距離の「スカッド」の可能性があると推定。高度100─120キロに達し、約6分間飛行した。日本政府は島根県の隠岐諸島から約300キロ、新潟県の佐渡島から約500キロのEEZ内に落下したとみている。
韓国軍は、発射されたミサイルがこの1発だけだったかどうか情報の収集と分析を続けている。合同参謀本部の報道官は「ミサイルの数は現時点の評価で少なくとも1発だが、今も分析している」と述べた。
今回の発射は、26─27日のG7で北朝鮮への圧力を強めることで一致した直後。日本は厳重に抗議した。安倍晋三首相は官邸で記者団に対し、「国際社会の度重なる警告を無視して挑発を続けていることは断じて許すことはできない」と述べた。その上で、「北朝鮮を抑止するため、米国とともに具体的な行動を取って行く」と語った。
http://jp.reuters.com/article/northkorea-suga-idJPKBN18O0RK