韓国軍の合同参謀本部によりますと、北朝鮮が、日本時間の21日午後4時49分ごろ、西部のピョンアン(平安)南道プクチャン(北倉)から東に向けて弾道ミサイル1発を発射し、ミサイルは500キロ余り離れたところに落下したということで、韓国軍が詳しい情報の収集を急いでいます。
韓国メディアは、軍関係者の話として、発射されたミサイルはICBM=大陸間弾道ミサイルではないと見られる、と伝えています。
日本政府は、北朝鮮がミサイルを発射した可能性があると見て、情報の収集に当たるものと見られます。
北朝鮮は、今月14日、北西部ピョンアン北道のクソン(亀城)付近から新型の中距離弾道ミサイル「火星12型」、1発を発射し、およそ30分飛行し、高度は2100キロまで上昇し、800キロ近く離れた日本海に落下しました。
韓国国防省はミサイルについて、ICBM=大陸間弾道ミサイルの水準に至っていないとする一方、射程は最大で5000キロに達すると見られ、中距離弾道ミサイル、「ムスダン」よりも性能が向上しているという見方を示していました。
韓国で、今月10日に、ムン・ジェイン(文在寅)大統領が就任して以降、北朝鮮が飛しょう体を発射するのは2回目です。
北朝鮮に対し、アメリカ軍は、朝鮮半島周辺の日本海に展開する、原子力空母カール・ビンソンに加えて、ロナルド・レーガンを近くの海域に向かわせ、空母2隻による合同の演習を計画していて、北朝鮮に対する圧力をさらに強める構えです。
北朝鮮は、20日付けの朝鮮労働党機関紙「労働新聞」でアメリカが2隻の空母を朝鮮半島周辺に展開させることについて、「朝鮮半島情勢を一層激化させる」などと反発していました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170521/k10010989861000.html