親が育てられない赤ちゃんを匿名で預け入れる国内唯一の施設「こうのとりのゆりかご」(赤ちゃんポスト)は10日、運用開始から10年となった。構想段階から賛否を巡る論争が続く中、2015年度までの9年間に125人の命が託された。
設置している慈恵病院(熊本市)の蓮田太二理事長は9日、市内で記者会見し「(妊娠・出産を)人に知られたくない人に、安心して赤ちゃんを預けてもらいたいと思って始めた。赤ちゃんの命を守るという点で役目を果たせた」と述べた。
運用開始は07年5月10日。捨てられる命を救うとの理念に対し、安易な育児放棄を懸念する声が出た。第1次政権当時の安倍晋三首相が「大変抵抗を感じる」と述べるなど、国も距離を置いた
http://www.saga-s.co.jp/news/saga/10101/428161