大阪・東大阪市の小学校で、教頭などが児童の体に付いた汚れを取ろうとして、特殊な素材でできたスポンジなどでこすり、児童が10日間のけがをしていたことが、関係者への取材でわかりました。このスポンジは「洗剤が必要ない」などとして人気がありますが、国民生活センターなどは、人に使うと皮膚が傷つくとして、注意を呼びかけています。
関係者によりますと、去年9月、東大阪市の縄手南小学校で、3年生の男子児童の首に油性ペンで書かれた落書きが見つかり、40代の教頭と30代の事務職員が学校にあったスポンジなどでこすって消そうとしました。
その後、皮膚が赤くなったため、教頭などは途中でこするのをやめましたが、児童は首に10日間のけがをしました。
学校が調べたところ、このスポンジは特殊な素材でできた「メラミンスポンジ」と呼ばれ、人に使ってはいけないものだとわかったということです。
「メラミンスポンジ」は、洗剤をつけなくても水だけでガラスなどの汚れを落とすことができるとして人気がありますが、体をこすると皮膚を傷つけるとして、国民生活センターや製造元が注意を呼びかけています。
児童は前の日に自宅できょうだいに落書きをされ、そのまま登校したということで、スポンジでこすられた際に「痛い」と訴えましたが、教頭などは「我慢して」と言って、しばらくこすり続けたということです。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170217/k10010880801000.html