半世紀ぶりの国産旅客機、MRJは、主要部品で設計の見直しが必要となったことから、「来年半ば」としていた航空会社への納入時期が、「2020年半ば」に延期されることが明らかになりました。納入の延期は5回目となりますが、会社側では可能なかぎり前倒しの納入に努めるとしています。
関係者によりますと、三菱重工業の子会社、三菱航空機が開発中の旅客機MRJは、主要部品の電子機器で不具合が起こるおそれがあることがわかり、設計の見直しが必要となったということです。
現在、MRJは、国が機体の安全性能を証明する「型式証明」を取得するため、日本とアメリカで飛行試験を行っていますが、今回の設計の見直しで、「型式証明」の取得が再来年(2019年)の秋頃に遅れる見通しです。
このため、当初「来年半ば」としていた航空会社への納入時期は、「2020年半ば」に延期されることになりました。
これは東京オリンピック・パラリンピックの開催時期も意識したもので、三菱重工業は可能なかぎり前倒しの納入に努めるとし、こうした内容を週明けに発表することにしています。
MRJの納入延期は今回で5回目となります。
MRJは日本やアメリカなどの航空会社からすでに447機の受注を獲得していますが、今回の納入延期で受注のキャンセルなどが懸念され、今後、確実に開発を進めることが求められます。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170120/k10010846501000.html