天皇陛下の退位をめぐり、政府は2019年1月1日に皇太子さまが新天皇に即位し、同日から新たな元号とする方向で検討に入った。国民生活への影響を最小限に抑えるため、元日の改元が望ましいと判断した。政府の想定通り進めば、いまの陛下は18年12月31日に退位し、平成は30年で幕を閉じることになる。
改元、国民生活を考慮 政府、準備期間設け元日に
複数の政府関係者が明らかにした。政府は一代限りで退位を可能とする特例法案を、春の大型連休前後に国会提出する予定。特例法案には退位の日付を明記せず、三権の長や皇族らでつくる「皇室会議」で決定し、政令で定める方向だ。
政府関係者は「天皇陛下の代替わりの準備には、退位の日付が決まってから1年程度かかる」と指摘。今月20日に開会する通常国会で特例法案が成立すれば、来年前半までにも、退位の日付を発表する日程を想定している。退位の日程を踏まえて事前に新元号も発表し、一定の準備期間を経たうえで改元することも検討。国民生活への影響を最小限にとどめたい考えだ。
陛下は、退位の意向をにじませた昨年8月のお気持ち表明の冒頭で「戦後70年という大きな節目を過ぎ、2年後には平成30(2018)年を迎えます」と語った。政府は陛下の言及も踏まえて、18年12月末に退位する日程を検討している。
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