高知県の山中で新種の鉱物を発見したと、国立科学博物館と東京大、愛媛大の研究グループが発表した。
新しい鉱物を多数発見した鉱物学の大家で、産業技術総合研究所地質標本館(茨城県つくば市)の元館長、豊遥秋ぶんのみちあき博士の業績をたたえて「豊石ぶんのせき」と命名された。
鉱物は結晶構造や化学組成の違いで分類され、国内ではこれまでに130種以上の新種が見つかっている。
今回の新種は、愛媛大の研究者が2000年ごろ、高知県いの町の加茂山山腹にあるマンガン鉱山跡の周辺で見つけた。成分はマンガンやアルミニウム、ケイ素などありふれたもので、当初は「アカトレ石」として発表していた。その後、結晶構造を詳しく調べたところ、新種と分かった。
14年9月、世界の鉱物関連学会でつくる国際鉱物学連合により新種として承認され、今回、学術誌で論文として発表された。
http://www.yomiuri.co.jp/science/20161203-OYT1T50061.html