政府は高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について、今後約10年間は廃炉に向けた解体作業と並行して、高速炉の安全性を高める技術の研究を継続する方針を固めた。
次世代炉の開発に向けて、ノウハウを蓄える狙いがある。経済産業省と文部科学省が30日の「高速炉開発会議」で示す。廃炉作業は約30年後に完了する計画で、同会議が来月に取りまとめる報告書にこれらの計画を盛り込む方針だ。
政府は年内に、もんじゅを廃炉にする方針を決めた上で、来年度にも解体に向けた作業に着手する見通し。約10年間は並行して、原子炉を冷却する液体ナトリウムを取り扱う技術など、安全技術の研究を続ける。