ジャーナリストの常岡浩介さん(47)がイラク渡航中に地元当局に拘束されたことが31日、政府関係者への取材で分かった。関係者によると、イラク軍などが行っている過激派組織「イスラム国」(IS)の拠点モスル奪還作戦を取材するため、現地を訪れていた。
在イラク日本大使館は「(常岡さんが)拘束されたとの情報には接している。関係当局に確認中だ」としている。関係者によると、拘束したのはISなどの過激派組織ではない。
常岡さんのものとみられるツイッターは10月27日の更新が最後。その前の投稿には、モスル奪還作戦を現地で取材しているとうかがわせる記述もあった。
イラク北部最大の都市モスルはシリア北部ラッカと並ぶISの重要拠点で、IS壊滅を目指す米国の空爆支援を受けたイラク軍などとISの攻防戦が激化。イラクのアバディ首相は10月17日、奪還作戦の開始を宣言していた。
常岡さんは1969年長崎県生まれ。民放記者を経てフリーになり、アフガニスタンやイラクの戦場、ISなどを取材。2010年4月にはアフガニスタンで武装勢力に誘拐され同年9月に保護された。著書は「イスラム国とは何か」など。
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2016/10/31/kiji/K20161031013638860.html