中国漁船が多く集まっていた沖縄の尖閣諸島沖の公海上で、11日朝早く、中国漁船1隻がギリシャ船籍の大型貨物船と衝突し、海上を漂流していた漁船の乗組員とみられる6人が救助されました。中国漁船は沈没したとみられ、海上保安本部が、ほかにも海に投げ出された人がいないか捜索を続けています。
第11管区海上保安本部によりますと、11日の午前5時半ごろ、沖縄県の尖閣諸島にある魚釣島の北西67キロの公海上で、ギリシャ船籍の貨物船「ANANGEL COURAGE」(アナンゲル・カレッジ/10万6727トン)から、中国漁船と衝突したという遭難通信が出ているのを警戒中の巡視船が受信しました。
海上保安本部が現場の海域に巡視船や航空機を向かわせたところ、これまでに、中国漁船の乗組員とみられる6人が海に投げ出されて漂流しているのを見つけ、救助しました。
6人はいずれも命に別状はなく、貨物船の乗組員にけがはないということです。また、衝突した中国漁船は今のところ見つかっておらず、沈没したとみられています。
尖閣諸島沖では、今月に入って中国当局の船が漁船とともに領海に侵入するなど活動が活発化していて、衝突事故があった海域の近くでも10日、一時200隻ほどの中国漁船が確認されていました。
海上保安本部は、ほかにも海に投げ出された乗組員がいないか捜索を続けるとともに、貨物船の関係者から話を聞いて当時の状況を調べることにしています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160811/k10010631361000.html