覚せい剤取締法違反の罪に問われた元プロ野球選手の清原和博被告(48)の初公判が17日、東京地裁(吉戒純一裁判官)で開かれ、検察側は懲役2年6月を求刑した。判決は31日に言い渡される。
清原被告は起訴内容を「間違いありません」と認め、被告人質問で「ストレスや不安は野球で解決できていたが、引退後は薬物に負けてしまった」と述べ、「プロ野球を目標とする少年たちに申し訳ない」と涙ながらに謝罪した。弁護側の情状証人として野球評論家の佐々木主浩氏(48)が出廷。清原被告の人柄などについて証言したほか、「2回目はないと強く信じる」として清原被告が更生するためのサポートを約束した。
2月2日に逮捕されて以降、公の場に姿を見せるのは105日ぶり。紺のスーツにネクタイを締め、緊張した表情で入廷した清原被告は、裁判官から氏名を聞かれると小さい声で「清原和博です」。職業を問われると「今は無職です」と返答した。
甲子園、プロ野球で人気を集めた元スター選手の姿を一目見ようと、この日の初公判では、雨の中、わずか20席の傍聴整理券を求めて3769人の希望者が集まった。倍率は約188倍。これまでの最高倍率は2009年10月。覚せい剤事件の女優・酒井法子の初公判で約330倍。歌手・ASKA(14年)の初公判は21席に2646人の126倍だった。
起訴状によると、清原被告は昨年9月1日ごろ、群馬県内のホテル客室で密売人とされる無職小林和之被告(45)から覚醒剤1・2グラムを8万円で譲り受けた。今年2月に東京都港区のホテル客室で覚醒剤を使用し、同2日には港区の自宅マンションで覚醒剤約0・2グラムを所持した—としている。
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