【マニラ=向井ゆう子、ダバオ(フィリピン南部)=児玉浩太郎】アキノ大統領の任期満了に伴うフィリピン大統領選は9日、投開票された。
「フィリピンのトランプ」と呼ばれる南部ダバオ市のロドリゴ・ドゥテルテ市長(71)が初当選を確実にした。
午後11時20分現在(日本時間10日午前0時20分)の中央選挙管理委員会(開票率79%)の非公式集計によると、ドゥテルテ氏の得票率は38%で他候補を大きく引き離した。ドゥテルテ氏は、検事時代に国内最悪とされたダバオ市の治安を回復させ、「犯罪者は殺す」といった過激発言で支持を広げた。
清廉なイメージで支持を集めたグレース・ポー上院議員(47)は10日未明、記者会見を開き、自身の敗北を認めるとともに、ドゥテルテ氏を祝福した。
得票率は、アキノ大統領の後継、マヌエル・ロハス前内務自治相(58)が22%、ポー氏が21%、ジェジョマール・ビナイ副大統領(73)が13%。大統領選では過半数の獲得は必要なく、トップの得票率で当選する仕組み。
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