北朝鮮で36年ぶりとなる朝鮮労働党大会が6日から始まり、キム・ジョンウン(金正恩)第1書記が演説を行う見通しで、就任して4年となるキム第1書記を頂点とする体制が名実ともに確立したとアピールするものとみられます。
北朝鮮は1980年10月以来、36年ぶりとなる朝鮮労働党大会を6日から首都ピョンヤンで開く予定で、これを前に市内では5日まで、市民を動員して祝賀行事の練習などが行われました。
6日の党大会では、キム・ジョンウン第1書記が演説する見通しで、核やミサイル開発を「業績」として誇示し、就任して4年となるキム第1書記を頂点とする体制が名実ともに確立したと内外にアピールするとみられます。
また演説では、核開発と経済の立て直しを並行して進める「並進路線」を改めて強調するとみられるほか、今後の経済運営や南北統一のビジョン、それに、対外政策にどのように言及するのかが注目されます。
党大会の開催に合わせて党の幹部の人事も行う見通しで、大幅な世代交代の可能性も指摘されています。
一方、北朝鮮は党大会に合わせて日本や欧米などから100人を超える外国メディアを受け入れていますが、これまでのところ、党大会の日程や内容を一切明らかにしていません。
北朝鮮は、ことし1月の核実験、2月の事実上の長距離弾道ミサイルの発射に続いて、先月末にも失敗に終わったものの、新型の中距離弾道ミサイル「ムスダン」とみられるミサイルを2回にわたって発射しています。
韓国など関係国は、北朝鮮が党大会に合わせた国威発揚のため5回目の核実験やさらなる弾道ミサイルの発射に踏み切る可能性も排除できないとして、警戒を続けています。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160506/k10010510351000.html