【ジャカルタ=池田慶太】日独仏3か国が参画を目指したオーストラリアの次期潜水艦計画で、ターンブル豪首相は26日、フランスの造船大手DCNSを共同開発相手に決めたと発表した。
日本は落選した。
この計画は、豪州が老朽化したコリンズ級潜水艦6隻を2030年代から最新の12隻に切り替えるもので、総事業費は約500億豪ドル(4兆3000億円)。豪政府は日独仏の3か国からの提案を受け、共同開発相手の選考を進めていた。今月19、20両日には国家安全保障会議(NSC)が最終的な検討を実施。日本は「海外建造実績がなく相当なリスクがあると判断された」(米紙ウォール・ストリート・ジャーナル)とみられている。
昨年9月に首相に就任したターンブル氏は、資源ブームの終息で減速する国内経済の立て直しを急いでおり、潜水艦計画では国内での建造を重視する考えを強調していた。26日の記者会見では「フランスの提案が豪州特有のニーズに最も合致していた」と述べ、今後国内で2800人の雇用創出につながるとの見通しも示した。日本に関しては、「日豪の戦略的パートナーシップは今後も強化される」と強調した。
http://www.yomiuri.co.jp/world/20160426-OYT1T50027.html