アメリカ軍と韓国軍は、7日から韓国で定例の合同軍事演習を行います。今回は、北朝鮮による核実験や事実上の長距離弾道ミサイルの発射を受けて、演習の規模が過去最大で、より実戦的な形になる見通しで、これに強く反発する北朝鮮のさらなる挑発が懸念されます。
アメリカ軍と韓国軍の合同軍事演習は、毎年この時期に韓国で実施されるもので、ことしは7日から来月末まで行われます。
今回は、北朝鮮による4回目の核実験や事実上の長距離弾道ミサイルの発射を受けて、韓国軍からおよそ29万人、アメリカ軍からおよそ1万5000人がそれぞれ参加するほか、アメリカ西部ワシントン州を母港とする原子力空母「ジョン・ステニス」や、最新鋭のステルス戦闘機「F22」などが派遣され、過去最大規模となります。
また演習では、北朝鮮による攻撃を想定して指揮系統の連携などを確認するための図上訓練に加え、海兵隊の部隊が海から上陸し北朝鮮の内陸部に進撃する訓練を時間をかけて行うなど、例年よりも実戦的な形になる見通しです。
これについて北朝鮮は、韓国大統領府やアメリカ本土などへの先制攻撃も辞さないとする、軍最高司令部の「重大声明」を出したほか、キム・ジョンウン(金正恩)第1書記が核ミサイルの実戦配備に言及して米韓両国を威嚇するなど、強く反発しており、国連安全保障理事会での制裁決議の採択にも対抗してさらなる挑発に出ることが懸念されます。
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