クリスマスが約2週間後に迫る中、ケーキや菓子の材料として欠かせないバターが品薄となり、一部で手に入りにくい状況が続いている。
今年は乳業メーカーが増産し、政府が緊急輸入を行ったことにより、計算上は供給量が需要を上回っており、関係者は「バターはどこに消えたのか」と首をかしげている。
「お一人様1点限り」。東京都内で約20店舗を展開するあるスーパーは、バター売り場に注意書きを出している。仕入れ担当者は「ケーキ屋さんが大量に買ってしまうと一般のお客さんに回らなくなるので、1点に制限している」と説明する。
製菓会社の関係者によると「中小の菓子店は10月ごろは、クリスマスに向けてバターの確保に必死になっていた」という。
バター不足は大手と比べて仕入れの力が劣る中小規模の店で特に深刻のようだ。東京都江東区の看護師(29)は「普段利用する食品スーパーでは入荷した日に売り切れになるので、わざわざ別の大手スーパーまで買いに行く」と話す。
http://www.yomiuri.co.jp/economy/20151212-OYT1T50079.html