中国がインド洋や南シナ海で海洋進出を強めるなか、16日からインド洋で行われるアメリカとインドの合同軍事演習に海上自衛隊が8年ぶりに参加します。演習を前に3か国の幹部が会見し、連携して海上交通路の平和と安定を確保する意義を強調しました。
この演習は、アメリカ海軍から原子力空母、インド海軍からフリゲート艦、海上自衛隊から護衛艦など合わせて10隻が参加する大規模なもので、16日からインド南部沖合で行われます。海上自衛隊が、アメリカとインドが行うインド洋での合同軍事演習に参加するのは8年ぶりになります。
演習を前に、15日、アメリカ海軍とインド海軍、それに海上自衛隊の幹部がインド南部チェンナイで会見しました。この中で、インド海軍のバルマ中将は「3か国がインド洋から太平洋にかけて平和と安定を確保する役割を担っているのは明らかだ」と述べ、3か国の連携の意義を強調しました。また、アメリカ海軍第7艦隊のアーコイン司令官は「協調的な安全保障環境を作るために自衛隊の定期的な参加を期待する」と述べ、海上自衛隊の役割に期待を示しました。これに対し、海上自衛隊の村川豊海上幕僚副長は「相互運用性を高め、政府が掲げる積極的平和主義のもと3か国の連携を深めたい」と述べました。
今回の演習は、インド洋や南シナ海で海洋進出を強める中国の動きを3か国でけん制するねらいがあると見られ、今月19日まで行われます。
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