温泉の湧出(ゆうしゅつ)量などが日本一の大分県で、温泉の熱水や蒸気を利用する「湯けむり発電」と呼ばれる装置や、最新型の農業用ハウスを併設した新たな研究施設が完成しました。
大分県は温泉の湧出量と源泉数が日本一で、温泉を観光だけでなく、エネルギーとしても活用しようという動きが進んでいます。
新たな施設は、大分県が温泉地の別府市に2億4000万円余りをかけて建設し、「湯けむり発電」と呼ばれる小型の地熱発電装置と温泉の熱水や蒸気で温度を調整できる最新型の農業用ハウスが併設されています。8日は現地で記念の式典が開かれ、県の関係者などおよそ20人が完成を祝いました。このうち「湯けむり発電」は温泉の熱水や蒸気で直接、タービンを回して発電する仕組みで大分県の企業グループが県の補助を受けて去年、実用化しました。地熱発電の装置の中では比較的小さく、コストも安いことが特長で完成した装置は最大で一般家庭100軒分の電力を発電できるということです。
大分県の太田豊彦副知事は「温泉資源を観光だけでなく農業や工業などさまざまな分野で活用していきたい」と話しています。
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