シリアで攻勢を強めるイスラム過激派組織を攻撃するとして、ロシア軍がシリア内で空爆を続けるなか、ロシア軍の戦闘機が2日にわたってトルコの領空を侵犯していたことが分かり、NATO=北大西洋条約機構は「偶発的なものではない」として非難を強めています。
ロシア軍は、内戦が続くシリアで、アサド政権に攻勢をかける過激派組織IS=イスラミックステートを攻撃するとして、シリア国内にある基地を拠点に、先月から空爆を続けています。
こうしたなか、トルコ政府は、ロシア軍の戦闘機が今月3日に続いて4日にも、シリアと接するトルコ南部の領空を侵犯したことを明らかにしました。
これについてNATOのストルテンベルグ事務総長は6日、記者会見で「ロシア機の2回にわたる領空侵犯は偶発的なものではない」と述べ、ロシアが空爆に乗じてシリアでの軍事基盤を強化しているとして、強く非難しました。
一方、ロシア側は、3日の領空侵犯については「悪天候のために起きた」として、再発防止の手段をとるとしています。さらにNATOの非難に対しては、ロシアをおとしめるために、この問題を利用していると反発しており、双方の対立が深まっています。
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