生乳生産者や乳業メーカーで作る一般社団法人「Jミルク」は25日、2015年度の国産バターの生産量が需要量に対して9900トン不足する見通しだと発表した。2014年度に家庭用バターが全国で品薄となったこともあり、農林水産省はクリスマスシーズンに向けて安定供給を図るため、10月までに業務用バターを緊急輸入することを月内に決める方針だ。
同法人によると、2015年度の生乳の生産量は、2014年度とほぼ同水準になる見込み。バターの生産量は前年度比5%増の6万4800トンで、需要(7万4700トン)に届かない見通しだ。
生乳のうちバター向けは、保存できない牛乳向けよりも供給が後回しにされる。このため、バター原料の生乳は不足しがちになる。業務用バターが輸入されれば、国内メーカーはバター向け生乳を家庭用バターの原料に振り向けやすくなるので、品薄防止につながると期待される。
http://www.yomiuri.co.jp/feature/matome/20150526-OYT8T50059.html