22日午後0時20分ごろ、佐賀県白石町のJR長崎線肥前竜王駅で、ホームに停車していた長崎発博多行きの特急かもめ20号(6両編成)と同じ線路に、博多発長崎行きの同19号(7両編成)が進入したことに19号の運転士が気付き、緊急停止させた。JR九州によると、両特急の先頭間の距離は約120メートルで、正面衝突の可能性もあったが、乗客と乗員計235人にけがはなかった。
運輸安全委員会は、事故につながる恐れのある「重大インシデント」と認定し、鉄道事故調査官2人を現地に派遣した。同駅でポイントが切り替わらなかった原因などを調べる。
国土交通省安全監理官室や同社によると、19号の運転士は緊急停止の約10分前、走行中に異音を感知したため一時停止し、安全確認後に運転を再開した。時速約35キロになった時点で、20号が既に停止していた線路に進入したため、非常ブレーキをかけたという。
19号と20号は通常、肥前竜王駅より一つ長崎寄りの肥前鹿島駅で待ち合わせを行うが、一時停止により遅れが生じたため、JR九州の博多総合指令(福岡市)は、待ち合わせの場所を肥前竜王駅に変更していた。
同社によると、自動進路制御装置(PRC)によって線路のポイントや信号は自動的に切り替わるようになっており、同一線路に同時に複数の電車が進入することはないという。同社はシステムの異常のほか、入力時の人為ミスなどの可能性も含め原因を調べている。
ソース
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc&k=2015052200816