東京電力福島第1原発事故で古里を奪われたなどとして、帰還困難区域に指定された浪江町津島地区の住民が、国と東電に損害賠償を求める訴訟を今夏にも、地裁いわき支部に起こすことが14日、住民側の弁護士らへの取材で分かった。4月末時点で290世帯が参加の意思を示している。同区域の住民が集団提訴するのは初めて。
弁護士によると、請求額は検討中だが、原発事故で津島地区の伝統文化や地域コミュニティーが壊されたことや、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPE EDI)の情報が速やかに公開されず、無用な被ばくをしたなどとして、精神的苦痛に対する慰謝料を求める方針。原状回復も求める。地区人口の7割の参加を見込んでいるという。23日に原告団を設立する。
同町民約1万5000人が慰謝料の増額などを東電に求めた原子力損害賠償紛争解決 センターへの裁判外紛争解決手続き(ADR)では、慰謝料増額の和解案が出されたが、東電は和解案受諾を拒否し続けている。
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http://www.minyu-net.com/news/news/0515/news8.html