ギリシャをめぐるドラマの波があともう1週間続く。投資家は、ギリシャの債務不履行(デフォルト)の可能性について臆測しているが、彼らは米国と欧州の間で見方がはっきりと分かれていることに気づくべきだ。
大西洋の東側、すなわち欧州では、政策立案者が、ギリシャのデフォルト、あるいはユーロ圏からの離脱でも悲惨な結果にはならないと示唆するのに苦心している。先週の国際通貨基金(IMF)の会合で、ドイツ当局者はギリシャ離脱の可能性はすでに市場に織り込まれており、その衝撃は抑制可能との見方を示した。
一方、大西洋の西側の米国は楽観的な雰囲気ではない。今週、米大統領経済諮問委員会(CEA)のファーマン委員長は「ギリシャの離脱はギリシャ経済にとって悪いだけではない。多くのことがらが良い方向に向かい始めているときだけに、世界経済に極めて大きい、かつ不要なリスクをもたらす」と懸念を表明した。米当局者は非公式な場ではより多くの懸念を示している。
http://www.nikkei.com/article/DGXMZO86091190U5A420C1000000/