日中首脳会談が行われた22日、春季例大祭に合わせた靖国神社への参拝を予定していた高市早苗総務相らに対し、首相官邸が同日の参拝を見送るよう求めていたことが分かった。複数の政府関係者が明らかにした。安倍政権はこれまで個別の閣僚参拝を問題視しない立場だったが、ぎりぎりまで調整が続いた首脳会談の成立を優先した格好だ。
関係者によると、高市氏は当初、22日昼すぎに参拝する予定だった。また、昨年10月の秋季例大祭時に参拝した山谷えり子国家公安委員長、有村治子女性活躍担当相の参拝も取り沙汰されていた。
ジャカルタでの首脳会談の開催が固まったのは日本時間22日夕方。中国側は靖国に関する安倍政権の出方を見極めていた可能性がある。同政権は閣僚参拝を「私人としての行動」(菅義偉官房長官)と位置付けてはいるが、関係者によると、この日は官邸から各閣僚側に「日中首脳会談に配慮してほしい」との要請があった。
もっとも、例大祭最終日の23日に閣僚が参拝する可能性はあり、その場合は中国側の反発を招くことになりそうだ。
ソース
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2015042201030