糖質がインスリンを分泌させるのは間違いなく、インスリンが脂肪の代謝にかかわっているのも事実ではあります。
ただし、「インシュリンの量が多いと食べたカロリーに関わらず脂肪になる」とか
「タンパク質や脂肪は太らない」といった話は明確に間違いです。
・インスリンはガンガンと出ちゃう
というのも、高タンパクな食事をしますと、血糖値のレベルは変わらないにもかかわらず
インスリンはガンガンと出ちゃうんですね。
そのへんを明確にしたのはシドニー大学の研究者たちで
食品ごとのインスリン分泌量をまとめてくださっております(英文)。
・食品ごとのインスリン分泌量
以下、それぞれの食品を口にしてから2時間後のインスリン分泌レベルをざっと並べてみます。
詳細ははぶきますが、数字が大きいほどインスリンが出やすいとお考えください。
〜中略〜
・インスリンが出ようが出まいが食べ過ぎれば太る
そんなわけで、タンパク質の固まりのようなタマゴですら、パスタよりもインスリンの分泌量は多いわけですね。
牛肉なんかも余裕でコーンフレークより数字が大きいですし。
別に何を食べてもインスリンは出るし、食べ過ぎれば普通に太るって話であります。
というと、「いや、タンパク質はグルカゴンを出すから太らないんだ」って反論が出てきたります。
グルカゴンは脂肪を分解するホルモンでして、タンパク質で分泌量が増えることがわかってるんですね。
・体内の遊離脂肪酸の量は減る
この説が正しいなら、確かにいくらタンパク質を食べても太らなそうですが
実際のデータではイマイチ支持されてないんですよ。
たとえば2008年には、参加者にタンパク質と脂肪の入ったドリンクを飲んでもらう実験(英文)
が行われたんですが、確かにグルカゴンの分泌は増えたものの
体内の遊離脂肪酸の量は減っちゃった(=脂肪の分解量は下がっちゃった)んですね。