株価を都合よく操作する目的で、インターネットの株情報サイトに根拠のない情報を書き込んだとして
バブル期に大量の投機的売買を行う「仕手筋」として知られた男性の関係先が
3月中旬、証券取引等監視委員会の強制調査を受けた。
報道によると、男性らは2011年ごろ、上場していた化学メーカーの株価が上昇するかのような
根拠のない書き込みをしたとして、金融商品取引法違反(風説の流布)の疑いが持たれている。
単に根拠のない情報の書き込みなら
ネットにたくさんありそうだが、どんな場合に法律違反となってしまうのだろうか。
「風説の流布」について、金融商品取引法にくわしい桑原義浩弁護士に聞いた。
●嘘じゃなくても「風説」?
「金融商品取引法は、有価証券等の相場の変動を図る目的で
風説を流布することを禁止しています(158条)。
公正で自由な市場を維持するために、こうした規定が設けられています」
どういったことが禁止されているのだろうか。
「『風説』とは噂のことです。必ずしも嘘の情報である必要はなく
合理的な根拠のない内容であれば足りると考えられています。
また、『相場変動を図る目的』とは、相場を高騰させ、あるいは下落させる意図を持っていることです。
仕手筋であれば、明らかに相場変動を図る目的があるといえますから、今回の強制捜査となったのでしょう」
●「ちょっとしたイタズラ」のつもりでも・・・
うわさはネットであっという間に拡散する。「ちょっとしたイタズラ」という感覚でも、罪に問われるのだろうか。
「株情報サイトへの書き込みであっても、今日のインターネットの情報拡散力からすれば
株価の変動に対する影響は無視できないものがあります。
嫌がらせや、面白半分で不確かな情報をインターネット上に流したとしても
『相場に影響することを認識していた』とする考え方もあります。
そうした場合、市場の公正性を損なう悪質行為として、処罰の対象となる可能性があります。
いたずら半分の書き込みは、控えたほうがよいでしょう」
以下ソース
http://www.bengo4.com/topics/2884/