花粉症薬を飲みたくない理由は、効果が薄いものが多いばかりか
深刻な副作用をもたらす可能性があるからです。
いくつかの種類を試せば、自分の体質に合う薬が見つかる可能性があり
その場合には効果的に症状を抑えられるので、花粉症薬をまったく否定するわけではありませんが
なるべくなら飲みたくないというのが医師たちの本音のようです。
花粉症に処方される薬剤のうち、特にアレルギー性鼻炎用薬は
抗ヒスタミン剤、クロモグリク酸、ステロイド剤、その他の抗アレルギー剤、血管収縮剤の5つに大別できます。
抗ヒスタミン剤は、鼻水を抑えるには即効性があり、強力な作用があります。
しかし、その一方、服用すると眠気を生じさせ、口が渇く、排尿が困難になるなどの副作用があります。
子どもが服用すると、けいれんを起こす危険があります。
最近は、眠気が出にくいタイプもありますが、思い不整脈の報告事例があるほか
薬価は眠気を伴うタイプの10倍以上するので、あまりオススメできません。
クロモグリク酸(インタール)は、効果が弱めなので症状がひどい人には向きませんが
副作用の心配もあまりありません。
ステロイド剤は、効果は強力ですが、長期間使い続けると感染症や依存症
副腎機能の抑制、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの危険が高まります。
花粉症は、数カ月におよんで服用する場合が多いので、使わないほうがいいといえます。
内服のステロイド剤はあまり処方されませんが
ステロイド剤と抗ヒスタミン剤を混合したセレスタミンを処方する医師が時々います。
おそらく単に抗ヒスタミン剤だと考えているのだと思いますが、セレスタミンの長期服用は避けましょう。
その他の抗アレルギー剤としては、非抗ヒスタミン剤、非ステロイド剤などがありますが
感染症や依存症になりやすく、効果よりも危険のほうが大きいとして
欧米ではアレルギー性鼻炎への処方は禁止されています。