経営方針を巡って創業者で父親の会長と長女の社長が対立していた「大塚家具」の株主総会が
27日に東京都内で開かれ、父親の退任を求めた大塚久美子社長側の議案が賛成多数で可決されました。
家具販売大手の大塚家具の株主総会には、長女の大塚久美子社長が会社側の提案として
父親の大塚勝久会長の退任を求めて取締役から外す議案を出す一方
勝久会長も株主として久美子社長の退任を求める議案を出していました。
総会の中で、久美子社長が「今の消費者にあったビジネスの変革が必要だ。
企業価値を向上させるには体制の刷新が必要だ」と主張したのに対し
勝久会長は「経営の進め方を間違ったのは久美子社長だ。私なら会社をもっとよくできる」と訴えました。
株主からの質疑に続いて採決が行われ、久美子社長側の議案が賛成多数で可決されました。
社長側の議案への賛成は、議決権が行使された株式の61%に当たるということです。
その結果、大塚家具の経営トップには久美子社長が残る一方
勝久会長は取締役を退任し、経営の一線から外れました。
大塚久美子社長は株主総会の終了後、記者会見し
「心配をかけたお客様におわびと感謝の意を示したい。
総会が終わったあとはノーサイドということで、社員全員が心を一つにして信頼回復に努めたい」と述べました。
一方、退任した大塚勝久氏は
「このたびの騒動に関してはすべて私の不徳の致すところで、心からおわび申し上げたい。
株主の判断を真摯(しんし)に受け止め、真っさらな気持ちで出直します」というコメントを出しました。
大塚家具は、低価格を売りにする販売店などとの競争激化で
去年12月期の決算で営業赤字に陥るなど業績不振が続いています。
大塚久美子社長は、顧客層を拡大するために自由に中を見て回れる新しい店作りをさらに進め
高価格帯だけでなく中価格帯の品ぞろえも強化する方針ですが
親子の対立が招いた経営の混乱を収束させて、業績を早期に立て直すことができるかが課題となります。
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以下ソース
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20150327/k10010029771000.html