睡眠コンサルタントの友野なおです。
世の中には“睡眠神話”なるものがいくつも存在していますが、そのひとつが
「眠れなくてもベッドに入っていたほうが良い」という話。
皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
確かにベッドに横になっていれば体は楽ですし
さらに目を閉じていれば視覚からの情報をシャットアウトすることができるので
脳を多少なりとも休ませることが可能です。
しかしそれ以上に、この行為は不眠を助長させてしまう恐れがあるので、おすすめはできません。
長時間眠れずにベッドに横になっていることで、どんどん「眠れない」ことを意識するようになり
交感神経が優位になってベッドが「リラックスモードの場所」から「戦闘モードの場所」に切り替わってしまうことも…。
こうなると、その日の晩だけでなく、翌日からも「また眠れないのでは?」という不安に襲われ
快眠を得ることが難しくなってしまうのです。
■羊を数えても眠れません
雄大な草原でのんびり暮らす羊を思い浮かべながら数を数えると入眠がサポートされそうですが、
羊の数が増えれば増えるほど眠れていないことを実感してしまい、かえって焦りから入眠が妨げられることも!
そもそも、羊は英語で「シープ(sheep)」と発音するときに深く呼吸を吐くので副交感神経が優位になるとか
「シープ」と「スリープ」の発音が似ているから数えている間に眠りの暗示を自分にかけられる
などといったようなことがこの話の由来だといわれています。
よって、残念ながら日本語で数えても意味はないのです。