米Appleの共同創業者である故スティーブ・ジョブズ氏の新たな伝記によると
WaltDisneyのロバート・アイガーCEOは2006年、当時ジョブズ氏が会長を務めていた
映画会社Pixarの買収発表まであと1時間足らずというタイミングで
同氏にがん再発の事実を告げられたが、それから3年間、アイガー氏はジョブズ氏の病状を口外しなかったという。
ジョブズ氏の新たな伝記「BecomingSteveJobs」を引用し、Bloombergがそう伝えている。
同紙によると、アイガー氏は伝記の著者らに対し
規制当局が情報開示の徹底や信認義務の履行を強く求めていた当時の状況において
そうした情報を伏せておくことの意味合いもよく考えたと語ったという。
DisneyはPixarを70億ドルで買収し
ジョブズ氏はDisneyの筆頭株主になるとともに、Disneyの取締役に就任した。
伝記によると、アイガー氏は「Disneyがこの買収で評価しているのはジョブズ氏個人ではなくPixarであり
ジョブズ氏の病状を開示する必要はない」と判断したという。
アイガー氏はカリフォルニア州エメリービルのPixar本社の敷地内を
ジョブズ氏とブラブラと歩いていたときに、がんの再発について告げられたという。
それは、あと30分もすれば、Pixarの買収について発表するというタイミングでのことだった。
「正直に言うと、あと5年生きられる可能性は五分五分だと言われている」
と、ジョブズ氏はアイガー氏に語ったという。
アイガー氏はジョブズ氏に次のように答えている。
「あなたは当社の筆頭株主になるが、今の話がこの買収に影響することはない。
この買収で重要なのはあなた個人ではない。
われわれが買おうとしているのはPixarであって、あなたではないのだから」
ジョブズ氏は2003年に珍しい型のすい臓がんと診断され、翌年に摘出手術を受けた。
その後、腫瘍の転移が見つかり、2009年に肝臓移植手術を受けたが
全快には至らず、2011年10月に亡くなった。
ウォルター・アイザックソン氏による2011年の伝記では
ジョブズ氏の数々の奇行や気性の荒さを物語るエピソードにかなりのページがさかれたが
Bloombergによると、3月24日に発売予定の新たな伝記では
ジョブズ氏の人となりがより共感をもって描かれているという。
以下ソース
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1503/26/news086.html