ファームウェアがマルウェアに感染するなどして不正な署名になっていると
OSが起動しなくなるのがセキュアブートと呼ばれる機能です。
「Designed for Windows 8」のロゴをつけたハードウェアを発売するためには
この機能をサポートする必要がありましたが、一方で
Linuxやその他のOSをインストールしたいというユーザーのために
セキュアブートをオフにするオプションも搭載するように定められていました。
しかし、Windows 10ではセキュアブートをオフにするオプションを搭載するかどうかはメーカーが選べることになり
Windows 10以外をインストールできなくなる恐れが出てきています。
Windows 10 to make the Secure Boot alt-OS lock out a reality | Ars Technica
http://arstechnica.com/information-technology/2015/03/windows-10-to-make-the-secure-boot-alt-os-lock-out-a-reality/
セキュアブートをかんたんに表現すると、PCの製造元から信頼されるソフトウェアのみを使ってPCを起動する
という機能です。起動時に、UEFIファームウェアによって、ファームウェアドライバーを含む
各ブートソフトウェアやOSの署名がチェックされ、それぞれの署名が有効であればPCが起動し
制御がファームウェアからOSに渡されます。
しかし、不正な署名が含まれていると、制御がOSに渡ることはなく、PCを起動することはできません。
セキュリティ面は向上しているといえますが
自分でPCをカスタマイズするような人からすると面倒な機能でもあり
たとえば、Linuxはキーコードを持たないため、セキュアブートが有効だと
Linuxをブートすることはできなくなるといった弊害もあります。
このため、Windows 8の時点ではセキュアブートの有効・無効がユーザー側で切り替えられるようにしておくことが
Microsoftによって義務づけられていました。
しかし、「Designed for Windows 10」のロゴを得るための条件は
「セキュアブートが有効であること」で
「セキュアブートを無効化できるかどうかは、OEMが選択可能とする」となっています。
これに従えば、OEMメーカーはセキュアブートの無効化オプションを削ってもOKということになるので
Windows 10搭載PCを買ってきて、デュアルブート機にしようとLinuxを入れても
セキュアブートが無効化できず、結局はWindows 10機としてしか使えないという事態も起きうるということになります。
(全文はリンク先で)
以下ソース
http://gigazine.net/news/20150323-win10-secure-boot/