いまインターネット業界で、新たな地殻変動が起きている。
結論から言うと、「ゲームから非ゲーム」へのビジネスシフトだ。
IT大手3社、サイバーエージェント、グリー、DeNAの動きは興味深い。
サイバーは同社の主力事業「アメーバ」の人員を削減し
資源をトークアプリ「755」や音楽サービス「AWA」など新事業に充てている。
グリーは託児保育を支援するアプリ「スマートシッター」の開発や
住宅リフォーム市場に参入するなどしている。
DeNAは昨年10月、「iemo」や「MERY」といった
キュレーションメディア(ニュース配信サービス)を買収した。
このような行動の背景にあるのは、モバイルゲーム市場の「ゴールドラッシュの終焉」だ。
多くのメガベンチャーを生み出してきたモバイルゲームは
ひらたく言えば一発当たれば大儲けできる市場だった。
しかし多くのヒット作が出そろい、ユーザーを驚かせるような
斬新なゲームを生み出しにくい状況になってきた。
いまもミクシィが「モンスターストライク」で気を吐いているが
勝ち組は一部に留まり、それ以外は開発と販促を繰り返す体力を失いつつある。
ローリスクである程度のヒットが見込めるIPタイトル
(既存タイトルなど知的財産を活用したゲーム)が増えている。
成熟期の業界でまま見られることで、そういう意味ではモバイルゲーム市場は
いまだ成長はしているものの、確実に臨界点に近づきつつあると推察される。
では、ゲームに興じていた人たちはどこに向かい始めているのか。
ユーチューブ、生放送アプリ「ショールーム」やフリマアプリ「メルカリ」など
ゲーム以外のエンタメの可能性に我々は注目している。
マスプロダクト(大衆向け)ではなく、利用者が自らコミュニケーションを生み、楽しむ。
そんな「エンタメの民主化」が起きているのだ。
以下ソース
http://president.jp/articles/-/14784