朴政権の〝曖昧戦略〟もう限界? 中国主導の投資銀、米のミサイル防衛…米中高官が乗り込み外交戦
産経ニュース 2015.3.17 08:10更新
http://www.sankei.com/world/news/150317/wor1503170009-n1.html
【ソウル=藤本欣也】韓国の朴槿恵(パク・クネ)政権が同盟国・米国と最大貿易相手国・中国の間で揺れ動いている。中国が主導する国際金融機関、アジアインフラ投資銀行(AIIB)に米国の意向を無視して参加するのか。中国が反対する米国の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル」(THAAD)を配備するのか。これまでの曖昧戦略が限界に近づく中、米中高官が韓国に乗り込み、異例の外交戦を繰り広げている。
中国の劉建超外務次官補は16日、韓国の李京秀(イ・ギョンス)外務次官補と会談。THAADに関する中国側の「憂慮」を改めて伝えた。AIIBへの参加も重ねて要請し、聯合ニュースによると、李次官補は「実益などを総合的に検討し決定する」と応じた。一方、ラッセル米国務次官補は同日、暴漢に襲われて負傷したリッパート駐韓米国大使に面会。17日に李次官補らと協議する。
中国主導で年内にも創設されるAIIBをめぐっては、昨年7月の中韓首脳会談で習近平国家主席が直接、朴大統領に参加を要請。しかし、融資審査や組織運営など「公正なガバナンス(統治)」の確立に不安が残ると懸念する米国に配慮し、朴政権はこれまで態度を留保してきた。(以下略)