そして彼は、療養中のジョブズの家を訪れます。そのときのことをこう振り返っています。
即座に彼は断ったんです。もうほとんど、僕がその言葉(ドナーの申し出)を口にする前にです。
「だめだ、君がそんなことをするのは許さない。私は絶対に手術なんてしない」と。
クックはジョブズが自分に気を使っているのだと思い、手術のリスクは低いこと
移植に関するメディカル検査を受けたことなどを説明しましたが
彼の返答は変わりませんでした。
「私は絶対にやらないんだ!」とジョブズは怒鳴ったといいます。
そしてこれは、彼がクックに対して過去13年間で数回しか怒鳴ったことのないうちの1回だったと。
実は、2003年に最初にすい臓癌だと診断されたとき
すぐに手術すればジョブズは十分治る見込みがあったと言われています。
それでも9カ月も手術を拒んだ理由を彼は、「自分の体を切開されたくないんだ。
そんな風に侵害されたくはなかった」とのちに後悔とともに語っています。
これまで自分の力で不可能を可能に変えてきたジョブズだからどうにかなる
どうにかしたいと思ってしまったのかもしれません。
だからこそ、友人のティム・クックの申し出も受け入れることができなかったのでしょう。
今でもアップル本社のジョブズの部屋は、ネームプレートさえも手つかずのまま残されているそうです。
先日のアップルの発表会ではさまざまな新製品が発表されましたが
真っ先に発表されたのは、先進医療の研究を助けるための「ResearchKit」でした。
ジョブズを救うことができなかった。
そんな思いが、アップルのヘルスケア路線を強く後押ししているのかもしれません。
画像等
http://www.gizmodo.jp/images/2015/03/111020steve-jobs-fortune.jpg
以下ソース
http://www.gizmodo.jp/2015/03/post_16702.html