神戸大学は13日、手術時に止血などで用い
術後は体内で溶ける医療用クリップを開発した、と発表した。
経過観察がしやすくなるといい、開発は国内初。
マウスなどで安全性も確認しており、2~3年後の実用化を目指す。
同大学工学研究科と医学研究科の連携研究で、特許を出願している。
クリップは5ミリ前後の大きさで、多ければ一度の手術で30~40個用いる。
従来のチタン製は体内に残り続け、通常害はないものの
臓器に入り込むと別の病気を起こす可能性がある。
また、コンピューター断層撮影(CT)の際にクリップ周囲の組織が鮮明には映らない。
同大学のチームは、体内の水で溶けやすく、安全性が高いマグネシウムに着目。
カルシウムや亜鉛を混ぜることで、締め付け能力の高いクリップの開発に成功した。
マウスの実験では約3カ月で半分に縮小。
1年以内にすべてなくなるとみられる。
工学研究科の向井敏司教授(機械材料学)は
「クリップは一般的な器具で、実用化されれば大きな貢献となる」と話している。(武藤邦生)
以下ソース
http://www.kobe-np.co.jp/news/iryou/201503/0007817845.shtml