日本酒の中で最高ランクとされる純米大吟醸酒。
うまいが、高いと思っていた人も多いのでは?
そんな常識をくつがえす純米大吟醸が登場した。
黄桜(京都市伏見区)が10日出荷を始めた「黄桜S」。
500ミリリットルで900円(税別)と毎週末、じっくりと楽しめる価格だ。
「華やかな香りとうまみをあわせ持ち、刺し身など素材の味を生かした料理にぴったり。
安いだけではありません」
黄桜営業統括部企画・開発チームの平岡直樹さんが自信を持って送り出す「黄桜S」。
京都の名水「伏水」と酒造米・山田錦を100%使用。
数多くの日本酒品評会で金賞を受賞した杜氏が精米歩合50%まで磨き
10度の低温で長期熟成させた。
グラスに注ぐと芳醇な香りが漂い、のどごしはスッキリしたやや辛口だ。
コンセプトは「土日にゆっくり楽しむ特別な日本酒」。
商品名の「S」はコンセプトを英訳した際の頭文字を重ねあわせた。
スタイリッシュな深緑のボトルからは高級感も漂う。
「身近に純米大吟醸酒を味わってほしい」という平岡さんの信念が込められている。
純米大吟醸酒の平均価格は、2000円~3000円(720ミリリットル)。
1000円でおつりが来る「黄桜S」の価格設定は
サラリーマンにはうれしいが、採算度外視ともいえそう。
当然、社内から慎重論もあったという。
ただ、オバマ米大統領来日時の手土産として贈られた
純米大吟醸酒「獺祭(だっさい)」(旭酒造)が火付け役となり
国内外から注目される一方で、日本酒の消費量は減少傾向にある。
とくに若い世代の日本酒離れには、業界全体が危機感を抱いており
今回の価格設定には「最初に飲んだ酒は、ずっと心に残ります。
きっと、若い方も最初にいい酒に出合えば、いろんな日本酒にも興味を持ってもらえる。
そのきっかけになれば」(平岡さん)という思いも込められている。
純米大吟醸酒の世界にもついに高品質で、低価格の時代がやってきたようだ。
以下ソース
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20150310/ecn1503101555009-n1.htm